敏感肌コンシェルジュ

肌荒れ知らずの美肌になる方法まとめ|肌のためのビタミンも


「気をつけなきゃ」と思っていても、常に規則正しい生活を送るのはなかなか難しいもの。寝不足だったり、ストレスがたまったりしても、そんなことを感じさせない美肌をキープしたいですよね。“健康のバロメーター”と言われる肌を美しく保つには、表面のケアだけでなく、体の内側からのケアも大切。総合的に健康も美肌も手に入れる方法を見ていきましょう。

「美肌」の条件「うなはだけつ」とは?

美容業界では、「うなはだけつ」が「美肌」に欠かせない要素。気になる「うなはだけつ」を、ひとつずつ解説します。

  • 「う」うるおい…適度な水分を保っている肌
  • 「な」なめらか…すべすべした、いわゆる“陶器肌”
  • 「は」ハリ…みずみずしく、引き締まった肌
  • 「だ」弾力…頬を指で押したとき、弾むように押し戻される肌
  • 「け」血色…顔の色艶が良く、透明感がある肌
  • 「つ」ツヤ…若々しく、美しい肌

 大切なのは「肌の水分と油分のバランスが整っている」こと。乾燥肌は肌の手触りなどから比較的わかりやすいのですが、水分不足が原因で皮脂が増えている場合もあるので、皮脂が過剰に分泌している=脂性肌だと判断してしまうのは危険。乾燥と脂性が部位によって異なる混合肌の可能性もあります。水分と油分のバランスが整っていれば、ニキビなどの肌トラブルを起こしにくく、乾燥による小ジワなども目立たなくなるなど、いいことづくめ!

 肌の透明感やなめらかさも、「ターンオーバーが正常に行われている」「古い角質が残っていない」「毛穴の汚れが落ちている」などの条件を満たしていることが重要。すぐにすべてをクリアするのは難しいですが、毎日のスキンケアを正しく丁寧に行えば、少しずつ変化を感じられるはずです。

→<肌の水分量が多いとなぜ美肌?その理由と水分量を上げる方法>

肌荒れを招く主な原因は6

では肌荒れの原因とは何なのでしょうか? 「最近、肌のコンディションが悪いかも」と思っている人は、どこかしらが当てはまっているはず。ぜひこの機会に見直してみてください。

① 間違ったスキンケア

洗顔で肌をゴシゴシ擦ったり、化粧水を含ませたコットンで強めにパッティングしたりすることは、肌をケアしているつもりで逆効果。「肌を摩擦しない」「肌のうるおいを逃さない」という二つのことをきちんと守るだけで、肌は変化していくはずです。自分の肌質に合っていないコスメを使い続けるのもNG。肌のためにやっていることが、肌をいじめていることに繋がっているかも知れません。

 ② 紫外線や花粉などの外的刺激

日焼けやシミの原因になる紫外線は、肌にダメージを与えてバリア機能を低下させてしまいます。太陽光は健康的なメリットもありますが、紫外線は細胞の遺伝子やコラーゲンを破壊したり、肌機能の正常な働きを妨げる活性酸素を発生させたりと肌にとってデメリットばかり。紫外線を浴びたダメージは短時間でも蓄積されていくので、常にUVケアには気を配りましょう。

③ マスクなどの物理的刺激

マスクを日常的につけていることで増えているのが、マスクによる肌荒れ。マスクの着脱を繰り返すことによる「摩擦」と、呼気に含まれる蒸気がマスク内にこもることで起きる「温度や湿度の変化」によって、肌本来のバリア機能や保湿機能に乱れが生じてしまいます。タオルで擦りながら拭くなども、物理的刺激になってしまうので気をつけて!

 ④ 生活習慣の乱れ

暴飲暴食、睡眠不足、ダイエットによる利用の偏りなど、生活習慣の乱れはすべて肌荒れの原因に。生活習慣が乱れると自律神経が乱れ、ホルモンの分泌や神経系統が混乱し、肌の細胞分解と再生のサイクルまで乱れてしまいます。無理せずできるだけ、規則正しい生活を心がけましょう。

 ⑤ ホルモンバランスの乱れ

生理前に肌の調子が悪くなりがちなのは、生理前に分泌される女性ホルモンのひとつである黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響によるもの。このホルモンによって肌がデリケートになり、皮脂の分泌が増えることで肌荒れに繋がってしまいます。不規則な生活やストレスによってホルモンバランスが乱れることもあるので、思い当たるところがあれば改善を心がけてみて。

 ⑥ ストレス

ストレスを感じた肌の内部は、活性酸素が発生しやすい状態です。本来、活性酸素は体を守る働きを担うものですが、増えすぎると細胞を傷つけて免疫力を低下させることから、肌荒れが起こりやすくなる原因に。さらにめぐりが滞っていると肌が栄養不足の状態になり、新しい細胞を産み出す力が衰え、老廃物も溜りやすくなってしまうので、ストレス発散も兼ねて軽い運動を習慣づけましょう。

→<肌荒れは進行する!?肌荒れのセルフチェック方法と原因リスト>

ニキビができてしまったときの対処法は?

肌荒れの中でも特に気になるのがニキビ。できてしまうのは仕方ないですが、肝心なのはできた後の対処法です。“悪化させない、跡を残さない、再発させない”、 3つの“ない”を目標にしましょう。

① 悪化させない:肌の刺激を軽減する

ニキビはつい触りたくなってしまいますが、雑菌が入ることで悪化させてしまうことも。ニキビを触る=肌を傷つけていると考えて、なるべく触らないようにしましょう。同じ理由で、スキンケアの際に肌をタオルやスクラブでゴシゴシ擦るのはNGです。

② 跡を残さない:肌のターンオーバーを促す

肌のバリア機能が低下した状態で炎症(ニキビ)が続くと、細菌が真皮層や皮下組織にまでダメージを与え、クレーターになったり色素沈着したりとニキビ跡が残りやすくなってしまいます。そうさせないためには、少しでも早くニキビを治し、ターンオーバーを促すこと。できるだけ肌にいい生活を送れるよう、ライフスタイルから見直してみましょう。

③ 再発させない:肌に優しいスキンケア商品を使う

ニキビができやすい肌は刺激に弱く、デリケート。スキンケア商品そのものが与える刺激にも気を配りましょう。乾燥が進み、水分と油分のバランスが崩れるとニキビができやすくなるので、しっかり保湿することを忘れずに! シンプルケアでも構わないので、保湿力重視でスキンケアアイテムを選ぶことが大切です。

「美肌」になる5つの秘訣

ではどのようなことに気を配れば、「美肌」を手に入れられるのでしょうか? そのどれもが、慣れてしまえば気をつけなくてもとり入れられるものばかり。憧れの美肌に近づくため、できることから習慣化してしまいましょう。

① 紫外線対策をしっかり行う

前述したように、紫外線は目に見えないダメージを肌に与えてしまうので、紫外線の強い夏だけではなく、一年中対策すべき。おうちで過ごすときも気を抜くのは×。窓越しに入ってくる紫外線や、PC・スマートフォンのブルーライトもあなどれません。寝るとき以外は、SPF弱めでも良いので肌をUVからガードするアイテムを使用しましょう。

② バランス良くビタミンをとる

肌の細胞も、当然、体にとり入れるものによって影響を受けています。中でもビタミンは、ターンオーバーを助けたり、皮膚炎を予防したり、コラーゲンを生成したりと、健康な肌細胞づくりに必要なもの。バランス良く摂取することで、体の内側から肌質を改善することが期待できます。詳しくは後ほど解説しますので、そちらも併せて読んでくださいね。

③ 質の良い睡眠をとる

睡眠中は、肌のターンオーバーが活性化すると言われています。正常なターンオーバーの周期は約4週間ですが、寝不足が続くとそのサイクルが遅くなり、古い角質が肌表面に残ってしまうことも。また、脳下垂体から分泌される「成長ホルモン」もターンオーバーに影響し、成長ホルモン分泌のピークは睡眠に入ってから約3時間後、かつターンオーバーが活発に行われるのは深夜2時頃までと言われているので、できれば22時頃に就寝しましょう。肌に直接触れる枕カバーなどを清潔に保つことも意識して。

④ ストレス発散の方法を見つける

ストレスを受けると、体内に活性酸素が発生します。活性酸素は免疫力を低下させるだけでなく、コラーゲンなどの美肌成分も攻撃。体は一生懸命抵抗しますが、あまりに活性酸素が多いと、肌の炎症を鎮めたり、肌の再生を促したりする機能がしっかり働かなくなることもあります。ストレスを軽減することも大切ですが、ストレスを上手に発散する方法を見つけることの方が重要。自分なりのストレスとの上手な付き合い方を見つけておきましょう。

⑤ 毎日のスキンケアを欠かさない

「アイテムを使えば使うほどいい」「高級なものであればあるほど効く」という考えは間違い。自分の肌に合っているか、きちんとうるおいを与えてくれるか、赤みが出たり刺激を与えたりというマイナス面はないかなどを見極めて、コスメを選びましょう。肌を大切に扱ってあげれば、理想の肌に近づいていってくれるはずですよ!

美肌づくりをサポートする「ビタミン・栄養素」

先ほど出てきた、肌を美しく保つための「ビタミンや栄養素」について詳しく解説しましょう。サプリメント選びの参考にもしてくださいね。

① ビタミンC

別名をアスコルビン酸といい、しみやそばかすの原因となるメラニン色素の生成をセーブする働きがあると言われています。さらに肌の弾力やツヤを維持するうえで欠かせない、コラーゲンの合成を促進する作用も。体内で作り出すことができず、水溶性で代謝されやすいため、積極的に毎日とり続けましょう。

●ビタミンCを多く含む食品:パプリカ・ほうれん草・柑橘類・いちご・キウイフルーツ・豚肉・小松菜・ブロッコリー・ゴーヤなど

② ビタミンB2B6B1

皮脂のバランスを調整してくれるビタミンB2は、ターンオーバーをサポートして細胞の再生を促し、皮膚や粘膜の健康をキープ。ビタミンB6は皮膚炎を予防するとされ、ビタミンB2とともに皮脂をコントロールすることでニキビ改善もサポート。ビタミンB1は皮膚や粘膜の健康を保つとともに、ブドウ糖をエネルギーに変換するのを助けてくれる作用があります。肌のことを考えるのであれば、ビタミンB郡と呼ばれる働きの異なるこれらすべてをとることが大切で、ビタミンC同様、水溶性で体から排出されやすいため、定期的に継続してとりましょう。

●ビタミンB2を多く含む食品:牛・鶏・豚のレバー・カマンベールチーズ・サバなどの青魚、うなぎ・アーモンド・卵・のり・納豆など

●ビタミンB6を多く含む食品:豚肉・いわし・マグロ・ハム・うなぎ・海苔・豆類・小麦胚芽など

●ビタミンB1を多く含む食品:豚肉・牛・鶏・豚のレバー・マグロ・バナナ・ニンニク・豆・麦ご飯など

③ ビタミンA

肌の新陳代謝を促進し、皮膚の機能を維持したり、乾燥を防いだりしてくれるビタミンAの主要成分はレチノール。抗酸化作用があるため、美容やアンチエイジングへの効果も期待できると言われている注目の栄養素です。

 ●ビタミンAを多く含む食品:ほうれん草・にんじん・かぼちゃ・パセリ・しそ・バジル・レバー・うなぎ・乳製品など

④ ビタミンE

紫外線などの酸化ストレスから肌を守り、体内の細胞膜の酸化による老化まで防ぐ効果が期待できるので、「若返りビタミン」とも呼ばれるビタミンE血液の流れをスムーズにする血行促進作用で、肌ツヤの良い生き生きとした肌づくりを助けます。

 ●ビタミンEを多く含む食品:アーモンドなどのナッツ類・ツナ・たらこ・アボカド・うなぎ・いくら・大根など

⑤ 鉄分

鉄分は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料で、顔色が青白い、くすみがある、目の下のクマが目立つという人は積極的にとりたい栄養素。体内でコラーゲンを合成する際にもビタミンCとともに使われるので、美肌を目指すならぜひ一緒にとってあげましょう。

 ●鉄分を多く含む食品:赤身の肉や魚・高野豆腐・ひじき・あさり・昆布・小松菜・プルーン・牡蠣など

⑥ タンパク質

美容のためにプロテインを飲んでいる女性も増えていますが、プロテイン=タンパク質は肌細胞の原料となる成分。肌細胞やコラーゲンをつくる素となり、表皮のターンオーバーを促してくれます。

 ●タンパク質を多く含む食品:赤身の肉や魚・鶏むね肉・鶏ささみ肉・豆類・アジ・イワシ・卵・乳製品など

→<体の内側からキレイに!肌のための「ビタミン・栄養素」リスト>

美肌は一日にしてならず!できることから取り入れて

「肌がキレイな人は、こんなことを全部意識しているの!?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。もちろん生まれつき肌トラブルが起きにくい人もいますが、気をつけなければいけない理由と気をつけ方がわかれば、少しでもやってみようという気持ちになれるはず。何より肌と直接話をすることはできないので、日々のケアをしながら細部まで観察してあげましょう。もしかしたら、肌からのSOSを見落としていたかも……!? 一生付き合う自分の肌。見た目だけでなくコンディションにも気を配って、健康な肌コンディションをキープしましょう!