「顔を洗った後、つっぱった感じがする」だけでなく、「表情を変えると肌がひきつる」「コンシーラーやファンデーションが小皺に入る」など、肌コンディションが良いときと比較して、明らかな変化を感じていませんか? それは肌が乾燥している証拠かも。うるおいのある肌を目指して、改善していきましょう。
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乾燥肌と一時的な肌の乾燥の違い
肌トラブルである「乾燥肌」は、一時的に肌が乾燥しているだけの状態とは異なります。季節の変化や水分不足によって一時的に肌が乾燥しているだけの場合は、顔がつっぱった感じが続いたり、肌のツヤやなめらかさがなくなったように感じられたり、痒みを感じたりといった症状がありますが、保湿をすればすぐに治まります。
乾燥肌の場合、一時的な肌の乾燥と同じような症状が、保湿をしてもずっと続きます。悪化すれば痒みだけでなくほてりが出てきたり、肌表面がひび割れたり炎症を起こしたりと、一時的な乾燥とは明らかに異なる状態になってしまいます。なぜこうなるかというと、水分だけでなく、油分まで不足している状態だからです。
粉吹き肌は乾燥肌?
肌が粉を吹いている状態は「粉吹き肌」と呼ばれていますが、これは乾燥肌と同じ状態。水分をすっかり失ってしまった表面の皮膚が剥がれて、粉のようになっています。薄皮がめくれてしまう症状は、粉吹き肌の一歩手前の状態です。
薄皮がめくれている原因には、「肌の摩擦」も影響しています。しかし水分が足りていれば薄皮はめくれないもの。水分が不足していると考えたほうが良いでしょう。
乾燥肌の原因
健康な状態の肌表面は、水分と皮脂で構成された「皮脂膜」で覆われています。その皮脂膜が外的刺激から肌を守ったり、水分が蒸発しないように保持してくれたりといった役割を担っているのですが、この皮脂膜が著しく薄くなってしまった状態が乾燥肌と呼ばれる皮膚病です。
皮脂膜が薄くなってしまう理由はひとつではありません。もともと皮脂の分泌量が少ない乾燥肌タイプの人もいますし、一時的な乾燥を放置し続けてしまったことで乾燥肌になってしまうこともあります。生活環境が影響している場合や、皮膚の病気が影響している場合など、人によってさまざまです。
乾燥肌の予防&対策
乾燥肌になってしまった場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。先に説明した通り、乾燥肌は単に「肌が乾燥している」ではなく、「肌の皮脂膜がなくなってバリア機能が低下している状態」であり、皮膚病です。ただ乾燥しているだけと甘く見ていると肌が炎症を起こしてしまったり、それが跡になってシミになってしまったりする可能性があります。
また、外的刺激や環境などの原因ではなく、内臓疾患の影響で乾燥肌になってしまう場合も。「一時的な乾燥ではなく乾燥肌」と思える症状があれば、クリニックで相談するのが一番です。
深刻ではない乾燥肌には専用アイテムを
そこまで深刻ではない乾燥肌の場合は、敏感肌用のスキンケアアイテムを取り入れてみてください。健康肌用のスキンケアアイテムを使い続けると、肌荒れを起こす可能性があります。
特に痒みやほてりがある場合は、乾燥肌用のかゆみ止めがあると良いでしょう。同じかゆみ止めでも、虫刺され用と乾燥肌用では成分が異なります。また、乾燥肌用かゆみ止めの場合、かゆみを止めるだけでなく、保湿してくれる成分も含まれているので一石二鳥です。
思い当たる原因があれば取り除く
いくら乾燥肌をケアしても、原因を取り除かなければ再発します。「引っ越してから乾燥肌になった」「最近ストレスフルな生活が続いている」「忙しくて食生活が適当になっていた」など、乾燥肌の原因として思い当たることがあれば、それをできるだけ取り除いてください。
このような環境由来ではなく、スキンケアで肌を擦ることがくせになってしまっていたり、濃いメイクを落とすために強いクレンジング剤を使っていたりすることが原因の場合も。スペシャルケアを取り入れるのではなく、毎日使うスキンケアを見直してみましょう。
加湿に給水……体にうるおいを取り入れる生活を
乾燥肌の場合、肌の水分がどんどん蒸発していってしまいます。そのため、化粧水やクリームなどスキンケアによる保湿のみならず、日常的に加湿器を使って部屋の湿度を上げる、水を飲む量を増やすといった「生活におけるうるおいを増やす」ことも大切です。
コーヒーやお茶は利尿作用があるため、水分を摂っても体に補給されずにどんどん排出されてしまいます。そのため、シンプルに水を摂取することがおすすめです。食事でもスープなどを取り入れて、意識しなくても水分補給ができる生活を心がけてみてください。
→<肌の水分量が多いとなぜ美肌?その理由と水分量を上げる方法>
乾燥肌をくりかえす=敏感肌
乾燥肌をケアして一度症状が落ち着いても、すぐに乾燥肌に戻ってしまう……という場合、敏感肌状態になっている可能性があります。乾燥肌と敏感肌は全く異なるもののように思えますが、実はとてもよく似ているのです。
乾燥肌は肌表面の皮脂膜がなくなって水分が留めていられない状態ですが、敏感肌は皮脂膜のみならず角質層が薄くなってしまっている状態。つまり、乾燥肌よりももっとひどい状態が敏感肌というわけです。
もし乾燥肌をくりかえすようであれば、乾燥肌ケアとあわせて敏感肌ケアを始めてみてくださいね。
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