敏感肌コンシェルジュ

早くても遅くてもダメ!肌のターンオーバーを正常化する方法


シミ第三類医薬品やピーリング剤などに「ターンオーバーを促進して美肌をめざす」という説明文を見かけたことはありませんか? これだけ読むと「ターンオーバーを促進する=美肌になる」という意味に捉えられますが、一概にそうとは言い切れません。

ターンオーバーは、早すぎても遅すぎても肌トラブルの原因に。ターンオーバーについて正しく知って、肌トラブルが発生した際に適切な対処ができるようにしておきましょう。

ターンオーバーとは?

肌表面の角質質が剥がれ落ち、新しい皮膚細胞に生まれ変わるサイクルのことを「ターンオーバー」といいます。サイクルの長さには若干の個人差がありますが、健康的な肌の場合、約28日のサイクルです。

紫外線やほこり、外気、最近であればマスクなど、肌は常に外的刺激を受け続けています。それでもボロボロにならないのは、肌表面の角質層がターンオーバーによって生まれ変わっているから。傷ができても次第に治るのは、ターンオーバーの働きなのです。

「ターンオーバー促進=美肌」ではない

前述したように、シミ第三類医薬品やピーリング剤などのほとんどに「ターンオーバーを促進」という言葉が見られます。こういったサプリメントやスキンケアアイテムなどの影響で、「ターンオーバーを促進=美肌になれる」と考えている人が多いようですが、それは間違った知識です。

ターンオーバー促進で解決する肌トラブルは「色素沈着系」

ターンオーバーを促進することで解消する肌トラブルは、シミや日焼け、肌くすみなど、肌表面の色素が要因のもの。ターンオーバーを早めて色素沈着を起こした角質層を剥がし、キレイな新しい角質層を肌表面に出す仕組みです。

しかしターンオーバーを促進したところで、ニキビや肌荒れといった炎症系の肌トラブル、乾燥肌、敏感肌、脂性肌といった肌のクセは解消しません。それどころか、場合によっては悪化させてしまうこともあります。

ターンオーバーが早すぎると敏感肌に

ターンオーバーを促進することで解決しない肌トラブルのひとつは、敏感肌。敏感肌は生まれついての肌質ではなく、ターンオーバーが早すぎる状態だといわれています。

ターンオーバーが早くなりすぎると、肌表面に未成熟な細胞が露出。そのため水分を充分に保てなかったり、些細な外的刺激が大きなダメージになったりして、肌が荒れてしまうのです。

肌のターンオーバーが遅くなる原因

なぜ肌のターンオーバーが遅くなってしまうのでしょうか。その主な原因を見ていきましょう。

①不健康的な生活習慣

ターンオーバーが乱れる原因ひとつ目は、不健康な生活習慣が根付いていること。

寝不足、運動不足、ストレスフル、栄養バランスの悪い食生活、寝る前の飲酒……こういったことが当たり前の生活を送っていると、新陳代謝を妨げてしまいます。

②加齢

二つ目は加齢。年齢を重ねると、肌だけではなく、全身の新陳代謝が悪くなります。

「年齢を重ねるとシミが目立つようになる」のは常識レベルですが、その原因がターンオーバーの乱れ。ターンオーバーがうまくいかないと色素沈着した角質層が肌表面に残ってしまい、どんどん色濃くなってしまうのです。

→<マスクネ、皮脂量、ターンオーバー!?顔にニキビができる原因>

肌のターンオーバーが早くなる原因

それでは逆に、肌のターンオーバーが早くなってしまう原因は何なのでしょうか。

①紫外線や乾燥などの外的刺激

紫外線や乾燥などの外的刺激が要因で、ターンオーバーを早めてしまうことがあります。ダメージを肌表面で食い止めるべく、一刻も早くダメージを受けた角質層を剥がしてしまおうという体の働きで、ターンオーバーが早くなるのです。

②メイクやスキンケアによる摩擦

ベースメイクの際にスポンジやブラシで、洗顔やクレンジングの際に手で……と、日常生活の中で顔を擦る動作は意外に多いもの。肌を摩擦することによって、肌表面の角質層が剥がれ落ちてしまいます。

特に多い肌摩擦は、洗顔とクレンジング。メイクを落とすためにゴシゴシと肌を擦ってしまったり、しっかりと泡立てずに石けんを塗り付けるように肌を擦ってしまったりと、肌を擦ることが当たり前になっています。

ターンオーバーを正常に戻すには

ターンオーバーは肌表面ではなく新陳代謝の問題なので、一日だけスペシャルケアをしてもあまり効果は見られません。そのためターンオーバーを正常に戻すためには、日々のスキンケアの見直しが大切です。

ターンオーバーが乱れる原因に心当たりがあれば、まずはその原因を取り除いてください。その上で、低刺激のスキンケアアイテムで毎日ていねいな保湿を継続しましょう。一朝一夕で変化は見られませんが、最低でも3か月は続けると、肌コンディションが変わってくるはずです。

正しい知識とともに肌と向き合って

CMなどの広告で目にする情報は、断片的なものに過ぎません。肌に何が必要なのか、どのようなケアをすべきなのかを教えてくれるのは、自分の肌そのもの。肌に関する正しい知識を身につけて、ベストなスキンケアで労ってあげたいですね。

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