美肌の指標のひとつとされている肌の水分量。理想の数値は、20〜30%程度とされています。
なぜ肌の水分量が美肌の指針とされているかというと、水分が足りないと肌トラブルやエイジングサインが発生しやすくなるから。歳を重ねても若々しい印象の肌を保つには、適正な肌の水分量が必須条件なのです。
Index
肌の水分量低下が肌トラブルを招く理由
なぜ肌の水分量が低下すると肌トラブルやエイジングサインの発生につながるかというと、肌の水分量が少ない=肌のバリア機能が低下してしまうから。人の肌、特に顔は、紫外線やマスク摩擦といった外的環境からの刺激を受け続けているもの。肌のバリア機能は、そういった外的刺激から肌を保護してくれています。
例えば紫外線を受けて日焼けをしても、ある程度時間が過ぎれば元の肌色に戻ります。これは肌のバリア機能が正常に活動して紫外線を肌表面で留めた上で、変色した肌細胞を排出してくれているのです。
しかし、年齢を重ねると完全に元通りの肌色に戻らず、シミやそばかすといった肌トラブルに。これはバリア機能が低下して、紫外線が肌内部まで侵入してしまい、色素沈着してしまうからです。肌の代謝も鈍っているため色素沈着した肌細胞が排出されず、シミやそばかすとして肌表面に残ります。
→<肌荒れは進行する!?肌荒れのセルフチェック方法と原因リスト>を読む
肌の水分量が下がる原因3つ
では、肌の水分量が低下する原因は何なのでしょうか。主に3つの原因で、スキンケアをきっちりとしていても、肌の水分量が下がることがあります。
① 紫外線ダメージ
紫外線を肌に受け続けると、シミやそばかすといったトラブルのみならず、肌の水分量低下につながることもあります。
それは紫外線が肌の内部に侵入しないよう肌が働くことによって、角質が厚くなってしまうから。角質が厚くなり過ぎることで、水分が奥まで浸透することなく表面に留まり、蓄えられることなく蒸発してしまうのです。
② エイジングによる肌力の低下
加齢に伴う肌力の低下が、肌の水分量低下に繋がることもあります。
エイジングによって肌の水分量が下がる理由のひとつは、肌のターンオーバーが正常に行われずに角質が厚くなってしまうということ。前述したように、角質が厚くなりすぎると水分は浸透せず、蒸発してしまいます。
もうひとつは、筋肉や内臓の衰えの影響。肌だけでなく、全身の水分量が低下してしまいます。ご年配の方にシワが多いのは、全身の水分量が低下しているからです。
③ 肌摩擦による角質層の摩耗
①と②の場合、「角質層が厚くなる→水分が浸透しないで蒸発する→肌の水分量が低下する」といったフローでした。しかし角質層が薄くなりすぎても、肌の水分量が下がる原因になってしまいます。それは角質層に水分は浸透するものの、今度は留めておくだけの力がない状態になっているから。
そして、角質層を薄くしてしまう原因が摩擦。ベースメイク、洗顔、クレンジング、最近であればマスクなど、肌をこすってしまう機会は想像以上に多くあります。肌を摩擦することによって必要な角質まで奪われてしまうことで、肌に水分を留めておくことが難しい肌になってしまうのです。
肌の水分量を上げるスキンケア法3つ
「角質層が厚すぎても薄すぎてもダメ」と聞くと、ものすごく複雑なスキンケアが必要そう……。しかし、実はとてもシンプル。要は「肌が健康的なコンディションを保てるように」すれば良いのです。
肌が健康な状態が続くと、不要な角質はターンオーバーによって排出され、薄くなってしまった角質層は元の厚さに近づきます。肌の水分量を低下させてしまうクセをなくし、肌の水分量を上げるスキンケアを心がけましょう。
① ピーリングケアは適度・適切に!
「角質層が厚いなら取り去ればいい」と思うかもしれませんが、肌はそんなに単純なものではありません。厚いといっても、角質そのものはとても薄いもの。取りすぎてしまうと、薄くなりすぎてしまう可能性があります。
そんな危険を冒すのであれば、毎日のスキンケアで肌のターンオーバーを促し、肌が自然に健康的な厚さの角質を取り戻すまで待ったほうが確実!
どうしてもピーリングケアを取り入れたい場合は、多くても週に二度まで。ピーリングケアが終わった後は、しっかりとした保湿を心がけましょう。
② 肌をこする習慣をやめる
角質層はとても薄く、ほんの少しの摩擦でも毎日続くと、肌の水分量が保てなくなるほど薄くなってしまいます。タオルでゴシゴシ拭かないように心がけていても、洗顔やクレンジングの際にこすってしまっている場合も。
洗顔のときはたっぷりの泡、クレンジングのときは多めのクレンジング剤を肌に乗せて、手と肌がこすれないようにするのがポイント。「手で肌を撫でる」というよりも「洗顔料をゆらす」といったイメージが◎です。
いくら保湿をしても、水分を保持する角質層が薄いと、水分が逃げてしまって肌の水分量は上がりません。しっかりと角質層を育てることで、肌の保水力を高めましょう。
③ しっかり&ていねいな保湿
肌の角質層を育てるためには、水分が必要です。「どうせ蒸発してしまうから」とあきらめずに、毎朝晚、しっかりと化粧水や乳液で保湿してください。日中に肌の乾燥が気になる人は、保湿スプレーを持ち歩いて、日中の保湿も心がけるとベターです。
肌の水分量が下がっている=肌のバリア機能が弱っているということ。外的刺激の影響を受けやすくなっているので、低刺激スキンケアを取り入れてみるのをオススメします。
また、保水力が弱くなっているため、肌の水分はすぐに蒸発してしまいます。化粧水だけでスキンケアを終わらせず、乳液やオイルでしっかりフタを。それらが苦手な場合、代わりになるジェルやクリームなどを使いましょう。
→<美肌の基準は「うなはだけつ」?理想的な肌を手に入れる秘訣>を読む
角質層を育てて肌の水分量をアップ!
肌の水分量を上げるには、ピーリングケアや洗顔ブラシで無理矢理角質を取り去ったり、クリームをこってりと塗ったりするスペシャルケアよりも、常に肌が健康的に働けるよう、ベストコンディションを保てるデイリースキンケアが大切になります。
肌の水分量を取り戻すためには、肌のバリア機能を取り戻すところから。まずは3ヶ月、ご自身の肌に合ったデイリースキンケアを頑張ってみてくださいね。
この記事を読んだ方は、こちらも読んでいます
→<早くても遅くてもダメ!肌のターンオーバーを正常化する方法>
\肌の水分量アップで、トラブルのない美肌へ/