敏感肌コンシェルジュ

【皮膚科の専門医】がお悩み・疑問にお答えしますー敏感肌の方やお子様の紫外線対策についてー


春風にのってほのかな花の香りが漂うころとなりましたが、みなさま、紫外線対策は万全でしょうか?

紫外線は日焼けをしてしまうだけでなく、様々な肌トラブルの原因になるといわれています。

しかし、敏感肌の方は、日焼け止めを使用することが肌への負担とならないか不安でお悩みの方もいらっしゃるかと思います。

今回は、ご自身とお子様の紫外線対策についてお悩みを抱えている敏感肌の方のご質問に、皮膚の専門家 藤原沙和子先生が答えてくれました。

Q.今月のお悩み

【私と3歳の娘は敏感肌ですが、日焼け止めを使った方がいいですか?】

私と3歳の娘は肌が敏感なので、日焼け止めを塗ることに抵抗があります。

また、日焼け止めを塗ると肌が乾燥してしまうような気がするのですが、それでも日焼け止めを使った方が良いのでしょうか?

A.専門医の回答

【敏感肌の方やお子様こそ、低刺激で保湿効果のある日焼け止めを選び年間を通して紫外線対策をすることが大切です。】

《敏感肌の方やお子様こそ日焼け止めが必要な理由》

敏感肌の方は、日焼け止めを塗ることに抵抗があるかもしれません。しかし、実は敏感肌の方こそ、毎日の紫外線対策が重要です。

敏感肌の方は皮膚のバリア機能が常に低い傾向にあるので、紫外線の外的刺激が加わると、より一層乾燥や肌荒れ、シワ・たるみ、シミ・そばかすが生じやすくなります。また、小さなお子様は皮膚の厚さが大人の半分ほどであり、大人よりも紫外線の影響を受けやすいと言えます。

紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があり、UV-Aは季節を問わず年間を通して多く降り注ぎ、シワ・たるみを引き起こす原因となります。UV-Bは特に5~8月に照射量が多く、シミ・そばかすの原因になります。

このように、紫外線は年間を通して肌に悪影響を与えるため、敏感肌の方やお子様こそ日焼け止めを塗り、毎日の紫外線ケアを欠かさずに行うことが大切と言えます。

肌に優しく、保湿効果があり、お子様と一緒に使える日焼け止めを選び、ご自身だけでなく、お子様の肌も紫外線から守ってあげましょう。

《日焼け止めを選ぶ時の3つのポイント》

Point.1 紫外線吸収剤不使用のノンケミカル処方であること

紫外線吸収剤は、効果を発揮する過程で化学変化を起こし、それが敏感肌への刺激になる可能性があると言われています。また、パラベンやアルコール、香料などの刺激成分を含まず、ヒアルロン酸やスクワランなどの保湿成分を含んだ、低刺激かつ保湿効果のある日焼け止めを選んでください。

Point.2 日焼け止めの強さが必要以上に強くないこと

日常生活で浴びる紫外線のケアとしては、「SPF20~30・PA++~+++」程度で十分です。肌に負担を与えないためにも、適切な強さのものを使用しましょう。

Point.3 石けんで洗い流せる落ちやすいものであること

落ちにくい日焼け止めは、肌に日焼け止めの成分が残りやすく、それが肌トラブルの原因となります。石けんやボディソープで簡単に落とせるものを選んでください。

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教えてくれたのは 藤原 沙和子 先生
(日本皮膚科学会会員/日本医師会認定産業医/日本乳癌検診学会会員)

敏感肌に詳しい皮膚科医。3人の子供たちの子育てに奮闘するお母さんでもあり、家族の肌ケアについても適切なアドバイスを下さいます。