日々変わるお肌のコンディション。 「こんな時どうしたらいいの?」に 皮膚科専門医が答えます!
冬から春へと向かうこの季節、体調もお肌も不安定になりますよね。
外の厳しい寒さと乾燥に加え、この時期はスギやヒノキの花粉の影響もあり、お肌のかさつきやかゆみなどの症状にお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、春先になるとお顔にかゆみを感じられる、というお悩みを抱えている敏感肌の方のご質問に、皮膚科の専門医 藤原沙和子先生が答えてくれました。
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Q.今月のお悩み
【この時期になると、口周りや頬にかゆみを感じることがあります。いつもと同じケアで大丈夫でしょうか?】
A.専門医の回答
【低下したバリア機能を補うためにしっかり保湿することが大切です】
外気の乾燥に加え、この時期はスギやヒノキの花粉の影響もあり、肌の乾燥やかゆみなどの症状が多くみられます。
皮膚表面が乾燥すると、角質層の水分が少なくなり、皮脂の分泌が低下。やがて角質層が剥がれ、それに伴いバリア機能も低下します。そして、バリア機能が低下した皮膚にアレルゲンや刺激物質が入り込むことで、かゆみが引き起こされるのです。
乾燥やかゆみを防ぐためには、保湿によりバリア機能を補うことが大切です。まず、角質層に水分を十分に補いましょう。
洗顔後、速やかに低刺激で保湿効果の高い化粧水をたっぷり肌に染み込ませてください。その後、角質層からの水分の蒸発を防ぐために、クリームなどを塗布してください。口の回りや頬は乾燥しやすいので、乳液よりもこってりしたテクスチャーのクリームがおすすめです。クリームは油分の比率が高いため、皮脂膜の代わりとなり保湿効果が持続します。
さらに、乾燥に加え外的刺激でダメージを受けた肌には、バームなどを重ねることで、角質層を保護する効果が期待できます。
尚、かゆみが酷い場合は、適切な薬物治療が必要なこともあるため、皮膚科を受診してください。
〈POINT〉
・ 洗顔後すぐに低刺激で保湿効果の高い化粧水で保湿
・ 乾燥しやすい口の周りや頬は乳液よりクリームがおすすめ
・ 外的刺激でダメージを受けた肌にはバームを重ねて角質層を保護
教えてくれたのは 藤原 沙和子 先生
(日本皮膚科学会会員/日本医師会認定産業医/日本乳癌検診学会会員)
敏感肌に詳しい皮膚科医。3人の子供たちの子育てに奮闘するお母さんでもあり、家族の肌ケアについても適切なアドバイスを下さいます。
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