敏感肌コンシェルジュ

【皮膚科専門医が教える】トラブル肌のケアノート~あせもや汗かぶれの予防について~


日々変わるお肌のコンディション。 「こんな時どうしたらいいの?」に 皮膚科専門医が答えます!

梅雨の晴れ間に、夏の足音が感じられる頃となりました。

気温も日増しに高くなるこの季節は、汗による肌トラブルも出やすくなります。

そんな季節は、“肌を清潔に保つ&肌の保湿”を意識してケアをするのがお薦めです。

今回は、あせもや汗かぶれの予防について、皮膚科の専門医 藤原沙和子先生が答えてくれました。

Q.今月のお悩み
あせもや汗かぶれはスキンケアで防げますか?
A.専門医の回答
スキンケアで予防は可能です。汗をかいたらすぐに洗い流して保湿をしましょう

あせもや汗かぶれの予防には、清潔と保湿が重要です。
汗には、水分だけでなく塩分やアンモニアも含まれています。汗をかいたまま放置をすると、水分のみが蒸発し、残った塩分とアンモニアが皮膚を刺激することで、かぶれがおきます。
また、汗をかき過ぎて、汗を排出する役目のある汗かんかん管が詰まってしまうと、皮膚の内部に汗が溜まってしまい、炎症が起き、赤いブツブツとした発疹が生じます。
これがあせもです。

汗をかいたら、ぬるま湯のシャワーでこまめに洗い流すことが効果的です。

ボディーソープでの過度な洗浄はかえってバリア機能を低下させてしまうことに繋がるので、1 日1 回泡でやさしく洗ってください。
すぐにシャワーを浴びられない時は、こまめにタオルで汗を拭き取りましょう。
また、エアコンを適度に使用し、温度・湿度管理をすることで、汗をかき過ぎないようにしてください。

清潔にした後は、保湿が欠かせません。保湿により皮膚の水分量を保つことで、バリア機能の低下を防ぎ、あせもや汗かぶれの予防にも繋がります。

さらに、あせもや汗かぶれの症状が出現している際は、グリチルリチン酸ジカリウムなど抗炎症作用がある有効成分が含まれた保湿剤を使用することをおすすめします。

赤みや湿疹が顕著で、痒みも強い場合は皮膚科を受診してください。

 

〈POINT〉

・ 汗をかいたらこまめにシャワーで流すか拭き取る

・ エアコンを活用して汗をかき過ぎないようにする

・ 保湿により皮膚の水分量を保ちバリア機能の低下を防ぐ

・ 症状がある時は抗炎症作用がある保湿剤がおすすめ

 

教えてくれたのは 藤原 沙和子 先生
(日本皮膚科学会会員/日本医師会認定産業医/日本乳癌検診学会会員)

敏感肌に詳しい皮膚科医。3人の子供たちの子育てに奮闘するお母さんでもあり、家族の肌ケアについても適切なアドバイスを下さいます。

 

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